ポータブル赤道儀にミラーレスカメラとオールド望遠レンズを載せて、おうし座とペルセウス座の有名な領域を撮ってみました。
すばるとカリフォルニア星雲とIC348とNGC1333が映っています。
結果

Date: August 4, 2024
Location: @野辺山 (SQM 21.68)
Camera: Nikon Z6 II (非改造)
Lens: Ai Nikkor 105mm F1.8S
Mount: Vixen Polarie U
Focal Ratio: f8
ISO: 12800
Exposure: 30s x79 (39.5min)
Processing: PixInsight, Lightroom
今回は非改造のカメラを使いました。
お兄ちゃんのカメラを借りていて普段の風景写真にも使っているカメラなので天体改造するわけにもいかず、非改造でカリフォルニア星雲を撮ったらどうなるかを試してみました。
予想以上に映ってますね。
赤色ではなくなぜかピンク色っぽくなってしまいましたが今回はこれでよしとしましょう。
また、オートガイドなしでポラリエUに載せて撮っています。
極軸合わせを丁寧に行うことによりノータッチでもある程度持たせることができます。
私の感覚でいうとフルサイズ換算の400mmで1分くらいなら全然大丈夫ですね。
今回は105mmで30秒なので余裕でした。
(ポラリエUの極軸の合わせ方はこちら↓)
8月の初めに撮った写真なので薄明開始まで時間がなく40分ほどしか撮れませんでした。
次は冷却CMOSカメラで3時間くらいじっくり撮りたいです。
また、今回は南北合わせする余裕がなく30度ほど傾いてしまっています。
次からは南北合わせを欠かさずやりたいです。
アノテーションした画像も見てみましょう。

右下の青い星雲がすばる(M45)、左のピンク色の星雲がカリフォルニア星雲(NGC1499)、中央の白っぽいのがIC348, そして上の小さい白っぽい星雲がNGC1333です。
それぞれ拡大して見てみましょう。
すばる(M45)

すばる(昴)はおうし座にある明るい散開星団(星の集まり)です。
肉眼でも簡単に見つけることができ、暗い場所で見ると青い塊のように見えます。
私が野辺山で見たときは夜空に青い宝石が浮かんでいるように見えました。
双眼鏡で見ると一つ一つの星がはっきりと見えます。
星の並びもきれいですが、写真に撮ると青い反射星雲も写ってさらにきれいです。

すばるは明るい星の集まりで、特に明るい9つの星には名前がついています。
冬になると一晩中撮れるのでまた撮ってみようと思います。
カリフォルニア星雲(NGC1499)

カリフォルニア星雲はペルセウス座にあります。
明るくて撮りやすいので人気の被写体です。
ですが非改造のデジカメだと映りは悪く、多くの人は改造したデジカメか高感度のCMOSカメラを使っています。
Hαという赤外線に近い波長で輝いているので肉眼ではほとんど見えず、カメラにもかすかに映る程度です。
ですが今回は非改造のカメラながら予想以上に写ってくれました。
カリフォルニア星雲を撮るとき見過ごしがちですが、周辺に淡い暗黒星雲が取り巻いているのがわかると思います。
ナローバンド撮影もいいですが、普通の撮影で分子雲を一緒に撮るのも楽しいと思います。
IC348

IC348はペルセウス座にある星の集まりで、周りに暗黒星雲が取り巻いていることからクローズアップして撮られることがあります。
今回は広い範囲を撮ったので詳細な部分までは描き出すことができませんでしたが、周りの黒い星雲の構造がわかって見ていると楽しいですね。

LDNは暗黒星雲のカタログです。
アノテーションして知らなかった天体を探すのも楽しいと思います。
NGC1333

最後に、NGC1333はペルセウス座にある反射星雲です。
青い星雲とその周りにある暗黒星雲がきれいで単体をクローズアップして撮ることがあります。
今回は広い範囲を撮ったのできれいに撮ることはできませんでしたが、今度はNGC1333だけをクローズアップして撮ってみようと思います。

Vdbは反射星雲のカタログです。
Vdb天体には面白いものがたくさんあるので探してみるのもいいかもしれません。
撮って出し
最後に撮って出し画像を紹介します。

レベル調整するとこんな感じになります。

この時点ですばるの青い星雲やカリフォルニア星雲も写っていますがノイズがすごいですね。
スタックの威力を感じさせられます。
それでは。



















