トラブルシューティング

星景写真で四隅の星が流れて変な形になっているときの対処法

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星景写真を撮ったとき、よく見たら四隅に近い部分の星がおかしな形をしていることはありませんか?

これは私が天の川の写真を撮ったときの左上の部分をクロップしたものですが、星の形が矢印みたいなおかしな形になってますね。

一方こちらは中心部分の写真です。

中心部分はなんともないのになんで四隅だけ…

実はこの現象には名前がついていて、コマ収差とよばれるものなんです。

コマ収差とは

収差とは、簡単に言うと写真を撮る上で非常に厄介なものです。

なのでコマ収差とは収差の一種であると思ってください。

特に光が光軸の外から入ってきたとき、レンズの四隅に近い部分に歪みが生じることがあります。

これこそがコマ収差です。

対処法3つ

厄介なコマ収差ですが、対処法は3つあります。

レンズを変える

いちばん有効なのはレンズをより高性能なものに変えることでしょう。

最新の高性能レンズはコマ収差を含めた様々な収差を極力抑えるようにできています。

もし手持ちのレンズでコマ収差が出るようであれば、より性能の高いレンズに買い替えることをおすすめします。

特に安いレンズやオールドレンズではコマ収差が出やすいことが多いです。

可能であればよりよいレンズに買い替えましょう。

このとき、できるだけ単焦点のレンズにするのがいいです。

単焦点とはズームができないレンズのことで、焦点距離が固定のものです。

ズームレンズに比べ単焦点のレンズは光学性能が高いものが多く、特に望遠では単焦点のほうが収差が起きにくく有利です。

もし持っていなければ新しい単焦点レンズを探してみてください。

f値を上げる

2つ目の対処法がf値を上げることです。

コマ収差はf値を上げると出にくくなります。

たとえ高性能なレンズであってもf2などでは収差が目立つ場合があります。

f2.8やf4まで絞って使うことにより収差が収まる場合が多いです。

これはコマ収差だけでなく、色収差についても同じです。

色収差とは星の周りに紫色や緑色っぽいフリンジが出てしまう現象のことで、これも安いレンズの場合に起きやすいです。

ですがある程度絞ることにより改善する場合があります。

コマコレクターを使う

最後に、もしお手持ちの望遠鏡などが対応していればコマコレクターを使うこともできます。

コマコレクターとはコマ収差を打ち消す補正レンズのことで、反射望遠鏡には欠かせないものです。

ですがカメラレンズには対応していないので、望遠鏡を使う人以外には関係ない話でしょう。

最後に

最初私は赤道儀の極軸がズレているからだと思い込んでいましたが、レンズのせいだと気づいたのはつい最近のことです。

もしこの現象で悩まされていたら「コマ収差」で調べてみてください。

それでは。

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