オリオン座

馬頭星雲と分子雲を光害まみれの横浜のベランダから

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10月中旬になり晴れる日も増えてきたのでベランダでぼちぼち撮影してます。

SEII-J 赤道儀を民宿のほうに置かせてもらっているのでポラリエUとカメラレンズでの撮影です。

結果

Date: October 12, 2024
Location: @横浜市 (SQM18.60)
Camera: ASI294MC Pro
Lens: Ai Nikkor 105mm F1.8S
Mount: Vixen Polarie U
Filter: Optolong L-Quad Enhance
Autoguiding: No
Exposure: 1min x129 (129min)
Focal Ratio: f5.6
Gain: 120
Temperature: -10℃
Processing: PixInsight, Drizzle 2x, BXT, NXT, SXT, Lightroom

想像以上に分子雲をあぶり出すことができました。

構図決定に失敗したためオリオン大星雲の周りの分子雲が見切れていますが、特にランニングマン星雲の周りに分子雲が漂っているのがわかりますね。

背景の色合いが緑色にかぶってますが都会なので仕方ないでしょう。

恐れていたアルニタクのゴーストも回避することができました。

屈折式のレンズなのでそこまでの心配はいらなかったかもしれません。

f5.6まで絞ったので色収差やコマ収差も気にならずに画像処理ができました。

ポータブル赤道儀とオールドレンズで都会から撮った割には上出来だと思います笑

馬頭星雲部分の拡大写真です。

アルニタクの光条が18本になってますがレンズのせいです。

反射望遠鏡で撮れば4本の光条になると思います。

オリオン大星雲の拡大です。

ランニングマン星雲の青い部分もちゃんと映ってますね。

L-Quad Enhance フィルターでは青い反射星雲が映らないかもしれないと思っていたのですが杞憂でした。

この前非改造ミラーレスカメラで撮ったオリオン大星雲よりも冷却CMOSカメラで撮ったこっちのほうが映りがいいと感じます。

アノテーションした画像はこちらです。

聞いたこともないようなカタログの星雲がたくさんあっておもしろいですね。

撮って出し画像

105mmのレンズをポータブル赤道儀に載せて1分撮ってこの星像は驚異的です。

めんどくさいのでオートガイドも使っていません。

いつものことですが撮って出しの時点では分子雲は映ってないですね。

本当は3分露光とかしたかったのですが赤道儀が耐えられなさそうだったのでやめました。

次はちゃんと SEII-J 赤道儀でオートガイドしながら撮影したいと思います。

撮影風景

家のベランダからこんな感じで撮影してました。

軽量三脚とポータブル赤道儀の上にちょこんとカメラが乗っている軽量セットです笑

ASIairがあれば家の中から制御できるのでとても快適です。

ただ自動導入がないのでとても苦労しましたが…

画像処理フロー

PixInsightでの画像処理の流れを紹介します。

WeightedBatchPreprocessing (前処理)

ScreenTransferFunction (リニアフェーズ)

DynamicBackgroundExtraction (かぶり除去)

ImageSolver (画像解析)

SpectroPhotometricColorCalibration (色合わせ)

MultiscaleLinearTransform (ノイズリダクション)

HistogramTransformation (ノンリニアフェーズ)

BlurXTerminator (ぼけ修正)

StarXTerminator (背景と星を分離)

CorrectMagentaStars (星画像に適用して紫色の星ハロを除去)

GeneralizedHyperbolicStretch (背景だけストレッチ)

LocalHistogramEqualization (分子雲をあぶり出す)

SCNR (緑色のノイズを除去)

NoiseXTerminator (ノイズ除去)

PixelMath (背景と星を合成)

Lightroom (微調整)

こんな感じです。

 WBPPの前処理が上手くいけば、DynamicBackgroundExtraction(DBE)の時点で淡い部分まで出てくるはずです。

あとはそれぞれのプラグインを駆使しながら強調していく感じです。

参考になればと思います。

撮影し直しました

また別の日に撮ってみました。

f4での作例です。

こっちのほうが細部まで出ていていいですね。

では。

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