くじら座には面白い銀河がたくさんあります。
去年の秋に撮ったM77とNGC1055はきれいな銀河でした。
ですがくじら座はメシエ天体がM77のひとつだけなので地味な星座だと思われがちです。
大きい割には有名な天体が少なくて寂しいですね。
そこで今日はくじら座のNGC908銀河群を紹介します。
結果

Date: Jan 2 in 2025
Location: @横浜市内の自宅ベランダ (SQM 18.60)
Camera: ASI533MC Pro (Gain 100, 0℃)
Telescope: Takahashi FC-76DCU + 1.04x flattener (FL 592mm, f7.8)
Mount: Kenko SEII-J
Guiding: SVBony SV165 (FL 120mm, f4), ASI120MM mini, ASIair Plus
Filter: Optolong L-Quad Enhance
Exposure: 3min x58 (174min)
Processing: PixInsight, drizzle 2x, NXT
FWHM: 4.1282
左下の大きな渦巻銀河がNGC908です。
見かけの等級が10等級ほどなので写真写りはいいです。
地球からの距離はおよそ6000万光年と見積もられています。
そして、右上にも銀河が複数いますね。
細長いのがNGC907, 丸っこい不規則銀河がNGC899, 小さくて暗い銀河がIC223です。
NGC908, NGC907, NGC899, IC223 を合わせてNGC908銀河群と呼ぶ場合もあるそうです。
それぞれ相互作用しているかどうかは正確なデータがありませんでしたが、NGC908の腕の形が少し歪んでいるので過去に銀河が接近して重力相互作用を受けたのではないかと言われたりしてます。
アノテーションしてみましょう。

赤い文字が振られているのがNGC/IC天体で、NGC908, NGC907, NGC899, IC223 の4つです。
それ以外の青色の文字が振られている小さな銀河たちはPGC天体です。
宇宙を見渡すとその背景には必ず系外銀河がいますね。
その銀河の中にはどんな景色が広がっているのでしょうか。

左下にNGC908が写ってますね。
低空の天体なので都会の光害の影響をもろに受けました。
ですがいつもより長い時間露光したのでそこまでノイズに苦しめられることはありませんでした。
光害が強くても露光時間を長くすれば乗り越えることができます。
もちろん、作品のクオリティは暗い場所から取ったものに敵いませんが笑
では。



















