東京・神奈川でレモン彗星(C/2025 A6)を見るなら城ヶ島がおすすめ!
最近話題になっているのがレモン彗星(C/2025 A6)です。
去年(2024年)は紫金山・アトラス彗星が話題になりましたが、今回のレモン彗星も明るくなるのではないかと思われています。
もしかしたら肉眼で見える大彗星になるかもしれません。
というわけで、今回は東京・神奈川からレモン彗星を見たい人向けにおすすめの場所をまとめました。
観察のポイントも書いたのでぜひ読んでみてください。
レモン彗星とは?
レモン彗星(C/2025 A6)は2025年に注目を集めている新しい彗星のひとつです。
彗星は毎年のようにいくつか発見されますが、その多くは暗すぎて肉眼では見えません。
ところが今回のレモン彗星は、明るさの予測によれば最も明るい時期に2等級から4等級に達する可能性があるとされています。
これは条件さえ整えば肉眼で見えるほどの明るさであり、郊外からでも双眼鏡を使えば十分に楽しめるレベルです。
彗星は「太陽系の古代からのタイムカプセル」と呼ばれる天体で、その正体は氷や塵のかたまりです。
太陽に近づくと表面の氷が蒸発してガスや塵を放出し、美しい尾(テイル)を形成します。
この尾は太陽の反対方向に常に伸びるため、私たちは地球からその光り輝く姿を眺めることができます。
レモン彗星も例外ではなく、太陽に接近するにつれて明るさを増し、尾を持つ姿が予想されています。
特に10月から11月にかけては夕方の西の空に現れるため、一般の観測者にとっても見つけやすい存在になるでしょう。
詳しくはこの記事でも書きました↓
ただし、彗星は非常に気まぐれな天体です。
過去には「大彗星」と期待されたものの予測ほど明るくならず、がっかりされた例も少なくありません。
逆に、当初は目立たないとされていた彗星が予想をはるかに超えて明るくなり、歴史に残る大彗星となったケースもあります。
そのため、今回のレモン彗星も「確実に肉眼で見える」と断言することはできません。
ですが、最新の観測予測やシミュレーションからは、今年の秋に天文ファンや一般の観察者を大いに楽しませてくれる可能性があると期待されています。
レモン彗星は発見地の名前にちなんで名づけられています。
この彗星はアメリカ・アリゾナ州のレモン山天文台 (Mount Lemmon Observatory) で発見されたため「レモン彗星」と呼ばれるようになりました。
レモン山天文台はこれまでも多くの彗星や小惑星を発見してきた世界的に有名な観測拠点であり、今回の C/2025 A6 もその成果のひとつです。
他にも様々な銀河も観測していて、世界的に有名な天文台です。
天文ファンの間では、この天文台が発見した彗星にレモンの名前が付けられるのはよく知られています。
さらに、今回のレモン彗星の特徴として「日本からの観測条件がいい」という点が挙げられます。
今回のレモン彗星は北半球寄りの軌道を通るので、特に10月前半は望遠鏡でじっくり撮影できるチャンスがあります。
また、新月期で月明かりの影響が少ない10月下旬から11月初旬は最も観察しやすいタイミングとなるでしょう。
このように、レモン彗星は2025年で最も注目されている彗星です。
これから明るくなるか暗くなるかはわかりませんが、もし明るくなったら歴史に残る彗星になるでしょう。
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見える時期と方角
レモン彗星(C/2025 A6)は2025年10月から11月にかけて日本で観測の好機を迎えます。
ただし、いつ・どの方角に見えるのかによって観察条件が大きく変わるため、時期ごとの特徴を押さえておくことが大切です。
まず、10月前半は夜明け前の未明に北東の空に姿を現します。
こんな感じです↓

日の出前の2〜3時間ほどが観測のチャンスで、明け方の澄んだ空気の中、地平線付近から昇ってくる彗星を探すことになります。
この時期は夜明け直前まで粘れば高度が少しずつ上がるため、双眼鏡を使えば発見できる可能性があります。
特に空の透明度が高い秋晴れの日や、空気が乾燥している日には観測の条件が良くなるでしょう。
また、10月前半は月が明るいですが明け方には西の方にいるのでほとんど影響がありません。
レモン彗星狙いなら10月前半は月の影響はそこまで気にしなくていいでしょう。
一方で、10月後半以降は観測の状況が大きく変わります。
今度は未明ではなく、日没後の西の空にレモン彗星が姿を現すようになります。
こんな感じです↓

ただ、日によっては北西寄りに現れたり南西寄りに現れることもあるので注意しましょう。
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この時間は夜ふかししなくていいので多くの人にとって観測しやすい条件ですね。
仕事帰りや学校帰りでも空を見上げれば発見できるチャンスがあります。
夕暮れの残照が落ち着き、空が暗くなり始める18時台から20時台が狙い目の時間帯となります。
しかも10月21日が新月であるため、その前後の数日間は月明かりの影響がなく最も条件の良い観測タイミングになります。
この時期には彗星が最も明るいと予測されていて、肉眼で確認できる可能性も十分あります。
特に光害の少ない郊外や海辺であれば、肉眼でも尾を引く彗星の姿を見ることができるかもしれません。
つまり、本格的に彗星を写真に収めたい天文ファンであれば10月前半の未明が狙い目であり、気軽に肉眼や双眼鏡で楽しみたい一般の観測者にとっては10月後半から11月初旬の日没後が最適な観察タイミングだと言えます。
どちらを選ぶにしても観測前には必ず天気予報や月齢カレンダーを確認し、空が暗くなる条件を選ぶことが成功の鍵です。
できるだけ空が暗い田舎に行くことも大事ですね。
詳しくはこの記事にも書きました↓
まとめると、彗星が最も明るく夜ふかししないで済む10月後半が一番おすすめです。
ここからは10月後半にレモン彗星を見れる場所を紹介していきます。
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東京・神奈川からレモン彗星を見るなら?
田舎なら暗くて見晴らしのいい場所はたくさんありますが、都会だとそうはいきません。
中でも東京と神奈川は日本屈指の大都市圏で、暗い場所はほとんどありません。
また、周りはビルや住宅だらけで地平線まで見渡せるいい場所はなかなかありません。
そこで私がおすすめするのが城ヶ島(じょうがしま)です。
城ヶ島は神奈川県の三浦半島の南端にある島で、本土と橋でつながっています。
こんな感じです↓

ここなら首都圏の光害に巻き込まれず、しかも海沿いで見晴らしもいいのでレモン彗星を最後まで見届けることができます。
「東京から遠いんじゃないの?」と思われるかもしれませんが、車なら90分ほどで行けます。
こんな感じです↓

他にも京急線と路線バスを使う方法があります。
品川駅から三崎口駅までは最短で70分ほどで、そこから路線バスで城ヶ島まで30分ほどです。
横浜からだったらもっと速く行けます。
このように、都心からアクセスがいいのが城ヶ島の特徴です。
東京・神奈川であれば奥多摩や丹沢山地なども暗い場所として挙げられますが、山地だと見晴らしが悪く彗星が見られない可能性があります。
その点、城ヶ島は海沿いなので視界を遮るものが全くありません。
なので城ヶ島が一番おすすめです。
実際、私も去年紫金山・アトラス彗星を城ヶ島で見ましたが、空が暗かったおかげで彗星の尾まではっきり見ることができました。
その時の写真はこの記事で紹介しています↓
ポイントは城ヶ島の西側の海岸(城ヶ島灯台があるほう)に行くことです。
東側に行くとレモン彗星が見えなくなってしまうので注意しましょう。
城ヶ島は星もきれいに見えるので、彗星を見終わったらついでに星空も見てみてください。
この時期はすばる(プレアデス星団)が見頃です。
詳しくはこの記事で書いたので見てみてください↓
また、観察には双眼鏡がおすすめです。
もちろん肉眼でもレモン彗星が見える可能性がありますが、双眼鏡を使うとより見られる確率が上がります。
しかも拡大して見られるので、彗星の尾もはっきりと見られるでしょう。
詳しいことはこの記事で書いたので読んでみてください↓
私のおすすめの双眼鏡↓
最後に
今回は東京・神奈川からレモン彗星を見る方法について解説しました。
レモン彗星は10月後半から日没後の西の空に現れます。
その時を狙って城ヶ島に行ってみてください。
特に新月の10/21前後はおすすめですよ。
ちなみに、10/21はオリオン座流星群の極大の日でもあります。
もしかしたらレモン彗星とオリオン座流星群の両方が楽しめるかもしれません。
彗星が明るくなってくれることを祈りましょう。
では。
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