レモン彗星(C/2025 A6)を静岡県で見るには?おすすめの場所を一気に紹介!
最近はレモン彗星(C/2025 A6)が話題です。
予想される視等級はピークで4等級ほどで、肉眼でも十分見れる可能性があります。
そこで、今回は静岡県でレモン彗星を見れるおすすめの場所を一気に紹介します。
観測のポイントも紹介しているのでぜひ参考にしてください。
Contents
レモン彗星とは?
レモン彗星(C/2025 A6)とは、2025年1月にアメリカ・アリゾナ州のレモン山天文台によって発見された新しい彗星です。
発見当初は非常に暗く専門家の観測機器でしか確認できないほどかすかでしたが、その後の軌道計算により2025年秋に地球へ近づくことがわかり、一躍注目を集めました。
彗星名に付けられているLemmon(レモン)は発見地であるレモン山天文台に由来していて、果物のレモンではありません。
この天文台はアメリカ南西部に位置するカタリナ山脈の一部にあり、これまでにも数多くの新彗星や地球接近小惑星を発見してきた拠点として知られています。
C/2025 A6という符号のうち、Cは非周期彗星を意味しています。
つまりこの彗星は短周期で太陽を回るタイプではなく、非常に長い周期もしくは今回初めて太陽系内部に入ってくる彗星だと考えられています。
計算によっては周期が1000年以上、あるいは太陽系の外縁部から飛来する一回きりの天体である可能性もあります。
人類がこの彗星を再び見ることはないかもしれませんね。
こうした長周期彗星はしばしば壮大な尾を伸ばし、過去にもネオワイズ彗星(C/2020 F3)やレナード彗星(C/2021 A1)は大きな話題を呼びました。
去年では紫金山・アトラス彗星(C/2023 A3)も盛り上がりました。
レモン彗星も同様に明るさ次第では肉眼でも見える可能性があるとして、2025年を代表する天体の一つとして注目されています。
この彗星が特に期待されている理由は2025年10月21日前後に地球へ最接近し、さらに11月8日に太陽へ最も近づく(近日点通過)というタイミングが絶妙である点にあります。
地球から見て明るくなる時期と太陽からの加熱によって活動が最も活発になる時期が重なるため、尾が大きく伸びたり核周辺が明るく輝いたりするチャンスがあるのです。
現在の予報では最も明るい時期に4等級まで達する可能性があり、条件が整えば肉眼で簡単に見つけられる明るさです。
明るさ予測には幅があるのでまだわかりませんが、2等級ほどまで達すれば大彗星として歴史に残るでしょう。
彗星の明るさは単純な距離だけでなく、太陽に含まれる熱エネルギーにより核表面の氷がどの程度蒸発してガスや塵を放出するかに大きく左右されます。
つまり太陽に近づくほど明るくなる傾向がありますが、核の組成や表面構造、噴出の角度によっては予測どおりに明るくならないことも珍しくないです。
実際、過去にも期待外れに終わった彗星が数多く存在します。
しかしその一方で、ネオワイズ彗星のように歴史に残る大彗星となったケースもあります。
彗星観測はまさに自然のサプライズと呼ばれるゆえんですね。
今回のレモン彗星ももしかしたら歴史に残るイベントになるかもしれません。
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見える時期と方角
レモン彗星は最初は未明の北東の空にいましたが、10月半ばからは日没後の西の空に姿を現すようになります。
詳しくはこの記事で解説しています↓
北海道・本州・沖縄で緯度が違うので若干観測条件が変わりますが、本州・四国・九州ではその違いは誤差の範囲と考えていいでしょう。
10月後半以降は観測の状況が大きく変わります。
未明ではなく、日没後の西の空にレモン彗星が姿を現すようになります。
こんな感じです↓

日によっては北西寄りに現れたり南西寄りに現れることもあるので注意してください。
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現在の動きからすると、11月に入るにつれ彗星は南西の方向にズレていくものと考えられます。
最大の見頃は新月の10月21日前後です。
この頃にはレモン彗星もすでに明るく、月明かりにも邪魔されないので観測にぴったりです。
ただ、レモン彗星は思った以上に地平線スレスレに現れます。
障害物の多い都市部では簡単にビルや住宅に隠れてしまいます。
なので見晴らしのいい展望台か、海沿いに行くのがベストです。
また、彗星は思った以上に暗く見えづらい可能性があります。
都市部の明かり(光害)があると彗星の淡い光がかき消され、美しい姿を観測できないでしょう。
なので西の方角の見晴らしがよく、空が暗い場所を選ぶのが一番です。
双眼鏡を使って観測するのもいいですね。
詳しくはこの記事で解説しています↓
私のおすすめ↓
ここからは静岡県でレモン彗星を観測しやすいスポットを紹介していきます。
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静岡県からレモン彗星を見るおすすめの場所4つ
10月後半、レモン彗星は日没後の西の空に姿を現します。
地平線スレスレに見える予測ですが、静岡県は海に面している場所が多いので心配いりません。
ここではおすすめの場所をいくつか紹介します。
あいあい岬 (南伊豆町)
あいあい岬は伊豆半島の南端にある岬で、圧倒的な空の暗さで知られています。
その暗さは本州の中でも群を抜いていて、天の川の暗黒帯が肉眼でもはっきり見えるレベルだと言われています。
西の方角の見晴らしもよく、静岡県内では最高のスポットです。
ただ、駐車場が狭いので彗星シーズンに人が殺到する可能性があります。
みんなで譲り合いをしましょう。
西伊豆スカイライン (伊豆市)
「あいあい岬までは遠すぎる」という方には西伊豆スカイラインがおすすめです。
伊豆半島の中でも特に標高が高く、周りに遮るものがありません。
空はあいあい岬ほどではないですが暗く、土肥駐車場で星空撮影している人もいるみたいです。
興味があったら行ってみてください。
誓いの丘公園 (小山町)
小山町は御殿場市の隣の町で、空の暗さ的にはかなり明るいです。
ですが、この公園の最大のポイントは富士山と一緒にレモン彗星を撮れる可能性があることです。
この公園は西側の見晴らしがよく、富士山が控えています。
運がよければ富士山とレモン彗星を一緒に写せるかもしれません。
ただ、この公園は20時までしか開いていないので注意しましょう。
(20時までであれば十分撮影できると思います)
空はかなり明るいので、富士山目当てでなければ行かないことをおすすめします。
浜名湖 (浜松市)
最後に紹介するのが浜松市の浜名湖です。
空の明るさはかなり明るい方ですが、見晴らしがよく映えるフォトスポットも多いです。
天気がよければ夕焼けの残照とレモン彗星を一緒に写真に収めることができるでしょう。
注意点として、必ず西側が湖で開けている場所を選んでください。
レモン彗星は西に現れるので地図でチェックしておくのがいいですね。
空の暗さを求める人は伊豆半島に行くのがよさそうです。
最後に
今回は静岡県でレモン彗星を見れる場所をいくつか紹介しました。
レモン彗星は低空に現れるので観測条件が厳しいですが、海沿いや湖沿い、高台であれば観測することができます。
特に空が暗い場所であれば肉眼でもはっきりと存在がわかるでしょう。
天気が晴れているといいですね。
では。
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