天体写真を今年の3月に本格的に始めてから初の野辺山遠征に行ってきました。
今まで横浜市の自宅からナローバンド撮影をしていましたが、反射星雲や暗黒星雲には全く効果がなく今回の遠征でアイリス星雲を狙うことにしました。
アイリス星雲とはケフェウス座にある青い反射星雲で、NGC7023というカタログ番号が付けられています。
位置的にはこんな感じです。

(SkyGuideより)
中心の青い反射星雲ももちろんきれいですが、それを取り巻く周りの淡い分子雲もすごくきれいです。
ですがアイリス星雲は連続光で光っているためL-eXtremeのようなナローバンドフィルターの効果はなく、都会からまともに映すことは困難です。
そこで、SQM21.60の野辺山から撮影してどんな感じに映るのかを試してみました。
Contents
結果

Date: 8/1, 2024
Camera: ZWO ASI294MC Pro
Telescope: WO Redcat51
Mount: Kenko SEII-J
Guiding: SVBony SV165, ZWO ASI120MM Mini, ASI Air Plus
Filter: ZWO IR/UV cut
Exposure: 3min x49
Gain: 120
Temperature: -5℃
Processing: PixInsight, Lightroom
スタック直後で画像処理していないデータはこちらです。

子午線越えで誤ってカメラを回転させてしまったためフラット画像が合わなくなったのと、ところどころで雲が来たため使えるコマは限られてしまいました。
それでも初遠征の結果としては満足いくものになったのでよかったです。
再処理しました (2025/4/24)
WBPPのおかげでほとんど全てのコマが使えました。
再処理した結果がこちらです。

今回はあえてコントラストを下げ、透明感のある分子雲を目指しました。
私はこっちのほうが好きです。
では。