Telescope Live で南天の天体を撮影して遊んでいます。
今日はりゅうこつ座にあるイータカリーナ星雲(NGC3372)です。
イータカリーナ星雲は天の川銀河の中で最も明るい星雲と言われているもので、とにかく強烈なエネルギーを発していることで有名です。
暗い場所からでは肉眼でも見えるらしいですね。
というわけでイータカリーナ星雲を画像処理してみました。
どんな感じに写ったのか見てみましょう。
結果

Location: Heaven’s Mirror Observatory, Australia
Camera: QHY 600M Pro
Telescope: Takahashi FSQ-106ED, 0.73x focal reducer (FL 382mm, f3.6)
Mount: Paramount MX+
Filter: Astrodon RGB
Exposure: R 120s x17, G 120s x18, B 120s x18 (Total 106min)
Processing: PixInsight, BXT
今回はL画像を使わないRGB合成です。
2時間未満の露光でここまで写るとは驚きです。
f3.6の威力を感じさせられました。
FSQ-106EDとレデューサーの組み合わせは最強ですね。
星像がとても鋭いです。
ファイルサイズが重くなりすぎたので上の写真は圧縮していますが、元画像では細かい部分まではっきり解像しています。
中心部を見てみましょう。

中央辺りに鍵穴みたいな形の星雲が見えますね。
鍵穴星雲と呼ばれる星雲です。
その鍵穴の左にある明るい星がりゅうこつ座η星 (Eta Carinae) です。
ηはギリシャ文字でイータと読みます。
りゅうこつ座η星は発見されている星の中で最も明るい星の一つで、2つの連星を合わせて太陽の500万倍以上の明るさを放っています。
天文学で言う星の明るさは1秒当たりに発するエネルギー(単位はW)のことで、太陽の明るさ 3.846×1026 W をひとつの単位としています。
およそ7500光年先にあるので5等級くらいにしか見えませんが、実際の明るさは規格外です。
この星が星雲全体を照らしていると考えられています。

イータカリーナ星雲の右上にいる星団がNGC3293 (Gem Cluster) です。
見た目が美しいのでこれ単体で拡大して撮影されることも多いです。
それにしても凄まじい量の星ですね。
天の川が横切っている領域なので星が山ほどいます。
あまりにも星が多すぎてSXTを使ったらおかしなことになりました。
マスクを使いながら強調処理していきましたが、まだまだ反省点は多そうです。
時間をおいて再処理してみたいですね。
では。


















