こんにちは。夜空の観測所管理人のみつきです。
このブログでは夜空の美しさや星景写真・天体写真の楽しみ方、私が撮った様々な天体などを紹介しています。
ここでは私がどのような思いでこのブログを更新しているのか、そして伝えたい思いなどを紹介します。
星空との出会い
私が星空と初めて出会ったのは高校3年生のとき、乗鞍岳でのことでした。
たまたま大学生の星空サークルの人たちと一緒に合宿に行く機会に恵まれ、バスで一緒に乗鞍まで行きました。
ですが、現地に到着すると空一面雲だらけでした。
天気予報は曇りで星は見れないかと諦めていましたが、夜になって少しするとどんどん空が晴れていきました。
雲の切れ間から顔を出したのは、文字通りの満天の星でした。



私はそのとき、生まれて初めて頭上に架かるアーチのような天の川を肉眼で見ました。
地面に寝そべると空一面が星だらけで、流星群の季節でもないのに何個も流れ星が飛んでいきました。
そのとき星座はほとんど知りませんでしたが、オリオン座の存在ははっきりとわかりました。
空一面に無数の星が敷き詰められているような光景でした。
都会に戻ると…
乗鞍岳から自宅のある横浜市に戻って夜空を見上げると、一等星が数個見えるだけでした。
乗鞍岳で見た100個以上の星たちは消えていて、すごく残念な気持ちになりました。
ですが私の星空に対する情熱は消えることはなく、その日以来は星図アプリを毎日1時間以上見るようになりました。
今までほとんど意識してきませんでしたが、星空にも季節があって一年を通して少しずつ変わっていくことを知りました。
たとえばオリオン座は冬の星座で、夏には見ることができません。
その理由は、夏になるとオリオン座が太陽の近くに来るので太陽の強烈な光により遮られてしまうからです。
天文学にもたくさん面白い話題があって、重力波観測や素粒子物理学など色々なことも知りました。
ですが、やっぱりもう一度綺麗な星空を見たいと思う気持ちは変わりませんでした。
天体写真の魅力
そこで私が出会ったのが天体写真です。
「天体写真であれば、光害カットフィルターを使うことで都会からでもある程度の写真は撮れる」という情報を聞いて試すことにしました。
私が最初に使っていた機材はNikon Z6II, 赤道儀はケンコーのSEII-Jでした。
ですが北極星が見えないベランダでは極軸合わせができず、SynScanの極軸アライメントを使うしかありませんでした。
しかし極軸アライメントに必要な星もベランダから見えない場合がほとんどで、ものすごく苦労しました。
最初に撮った干潟星雲の写真がこれです。

今見たらひどい出来ですが笑
当時は「家から星雲が撮れた!」とすごく喜びました。
他にもハート星雲やソンブレロ銀河を撮りました。


やっぱり今から見たらひどい出来ですが、家から銀河が写せたことにも感動しました。
ASIairとL-Quad Enhanceの導入
その後、SynScanに代わりASIairを導入したことで極軸合わせや自動導入が格段に便利になりました。
他にも高性能な光害カットフィルター Optolong L-Quad Enhance を導入したことで、光害地からでも銀河や反射星雲が撮れるようになりました。
これでソンブレロ銀河にリベンジしたところ、想像以上に綺麗な画像が得られました。

来年も自己ベストを更新していきたいですね。
他にもいろいろな天体を横浜市から撮っています。




「どうせ横浜だから」と諦めず、色々な天体に挑戦していく中で発見もありました。
L-Quad Enhance フィルターを使って露光時間を長くかければ、大体の天体は都会からでも写ります。
忙しくてなかなか出かけられない人でもこれなら楽しめると思いますね。
遠征の魅力もある
ですが、光害まみれのベランダから天体写真を撮るだけが星空の楽しみ方ではありません。
たまには暗い場所に出かけて(遠征)満天の星の下で写真を撮るのも素晴らしい経験になります。
私は今まで城ヶ島に3回、野辺山に5回行ったことがありますが、横浜市から見る夜空とは全く違う景色が楽しめました。
何より、星空と風景を一緒に写す星景写真は暗い場所まで行かないと撮れません。
星景写真で天の川を写すと、地球の外に広がる広大な宇宙を感じさせられるので好きです。


もちろん、星景写真でなく天体写真も遠征ならではの魅力があります。






いくら L-Quad Enhance といっても限界があります。
ですが、遠征すると望遠鏡やカメラのパワーがフルに発揮されるので最高の写真が撮れます。
都会とは全く別の写真が撮れるので遠征はやめられないですね。
私が今まで撮った写真一覧はこのページで公開しています。
天文ガイド入選
また、ありがたいことに投稿した写真が天文ガイドの巻末の作品一覧に選ばれたことがあります。
一般の部ではなくビギナーの部ですが笑
この作品です。

これからもビギナーの部に投稿して入選し、いずれは一般の部や最優秀賞をとれるような作品を撮っていきたいです。
夜空の楽しみ方を多くの人に伝えたい
私が乗鞍岳で無限に広がる星空に出会ったときのように、星空に対する情熱を持っている人は多いと思います。
しかし、星景写真や天体写真は機材やテクニックのハードルが高く多くの人が始められずに悩んでいます。
特に私が天体写真を始めたとき、ネット上の情報を読み漁りながら試行錯誤していました。
ですが中にはマイナーな機材だと情報がなかったり、トラブルがどうしても解決しなかったりと悩みごとが尽きません。
星景写真は情報が多いですが、天体写真はニッチな趣味なので情報も少ないです。
そこで、このブログでは天体写真に役立つ情報を中心に発信しています。
特に光害地から天体写真を撮影するときには大きな壁にぶち当たることが多いですが、私の経験を元に役立つ情報を書けたらいいなと思っています。
また、機材選びのコツやテクニックも紹介しています。
特に人気なのはこの記事です。
他にも色々な機材レビューやノウハウを書いているのでぜひ見ていってください。
多くの人が夜空と繋がり、夜空の魅力を楽しめるように役立つ情報をこれからも発信していきます。
コメント欄や Bluesky, インスタ、公式LINE も開放しているので困ったことがあればいつでも連絡をください。
このブログが少しでも多くの人の星空と繋がるきっかけになればいいと思います。
私の知られざる過去の話はこちらでしてます↓