2025年9月8日、日本全国で皆既月食が観察できる特別な夜がやってきます。
太陽・地球・月が一直線に並び、地球の影が月をすっぽりと覆うことで月が赤銅色に染まる神秘的な光景を肉眼で楽しめるのです。
実際に月がこんな感じに見えます↓

もちろん、福岡からもその姿をしっかり見ることができます。
しかし、今回の皆既月食は月が低いので視界が開けた場所を選ぶ必要があります。
そこで、この記事では福岡市内の皆既月食を見るのにぴったりなスポットをいくつか紹介します。
2025年9月8日の皆既月食向けに方角も計算したので参考にしてみてください。
Contents
2025年9月8日の皆既月食とは?
2025年9月8日の未明に日本全国で観察できる天文ショーが皆既月食です。
皆既月食とは太陽・地球・月が一直線に並んだとき、地球の影の中に月がすっぽりと入り込む現象のことを指します。
満月の夜にしか起こらず、しかも観察条件が整うのは数年に一度という貴重な機会です。
皆既月食自体も珍しいのですが、日本から見られる皆既月食となるとさらに稀になります。
平均すると3年に一度ほどです。
通常の満月は太陽の光を反射して黄色っぽく明るく輝いていますが、地球の影に覆われると光を失い、まるで夜空に溶け込むように暗くなっていきます。
そして完全に影の中に入った瞬間、月は完全に真っ暗になるのではなく神秘的な赤銅色(しゃくどういろ)に染まります。
これは地球の大気を通過した太陽光が散乱し、その一部が屈折して月面に届くためです。
夕焼けや朝焼けの赤い光が地球をぐるりと回り込んで月を照らす、とイメージすると理解しやすいでしょう。
詳しい仕組みはこの記事でも解説しています↓
今回の皆既月食は日本全国で観察可能で、福岡を含む九州地方でも好条件で楽しむことができます。
部分食の開始から皆既食、そして再び明るさを取り戻すまでの一連の流れをしっかり追うことができるので、初心者からベテランの天文ファンまで幅広く楽しめるはずです。
とくに皆既食の間は普段の満月よりもはるかに暗くなるため、肉眼では赤黒い月が夜空に浮かぶ姿をじっくりと堪能できるでしょう。
双眼鏡や望遠鏡を使えば月面のクレーターの陰影や微妙な色合いの違いまで観察することができます。
私のおすすめは初心者でも簡単に扱える双眼鏡です。
また、皆既月食中は周囲の星がよく見えるようになるのも魅力のひとつです。
通常の満月はあまりに明るすぎて星を隠してしまいますが、皆既中は月の光が弱まるので天の川や秋の星座が背景に広がる壮大な景観を楽しめます。
とはいっても都市部ではほとんど星は見えませんが…笑
日本で見られる皆既月食は2022年11月8日ぶりで、およそ3年ぶりといったところですね。
ぜひこのチャンスを逃さないようにしてください。
皆既月食が起きる時間の表
福岡から見た場合の月の推移をまとめました。
スクロールできる表です↓
| 時刻 | フェーズ | 月の高度 | 方角(目安) |
|---|---|---|---|
| 1:27 | 部分食開始 | 45.5° | 南南西 (SSW) |
| 2:30 | 皆既食開始 | 38.2° | 南西 (SW) |
| 3:12 | 食の最大 | 31.8° | 南西 (SW) |
| 3:53 | 皆既食終了 | 24.8° | 西南西 (WSW) |
| 4:56 | 部分食終了 | 13.1° | 西南西 (WSW) |
今回の皆既月食は9月8日の未明に起きます。
方角は主に南西です。
見頃は午前2時から午前4時くらいですね。
しかも9月8日は月曜日です。
「え、その時間いつも寝てるんだけど。しかも朝から仕事(学校)あって最悪」という人も多いでしょう。
ですが自然現象なので仕方ありません…。
今回は皆既月食が見られる領域の端っこに日本がいるのでこんなことになりました。
見られるだけでも幸せと思うしかないですね笑
「眠いからいやだ」という人は国立天文台やウェザーニュースのLIVE配信のアーカイブを見ましょう。
ですが、3年ぶりの皆既月食なので少しだけでも見てみる価値があります。
興味があれば3時にアラームをセットして外を見てみてください。
幸いにも福岡からは月は見やすいので、よほど建物が多くなければ南西方向に月が見えるでしょう。
もし月の位置がわからなくなったらプラネタリウムアプリを使うのがおすすめです。
プラネタリウムアプリとは、スマホの画面で星や星座の位置関係を映し出してくれるアプリのことです。
コンパスやAR機能に対応しているアプリの場合、どこにどんな星があるかがひと目でわかります。
もちろん月の位置もわかります。
こんな感じです↓

おすすめはiOSだと Sky Guide, Androidは Star Walk です。
特にSky Guideは私のお気に入りで、星空を見るときには欠かさず見るようにしています。
おうちでプラネタリウム気分を味わったり、星空や星雲の写真も見られるので本当におすすめです。
詳しくはこの記事で解説しています↓
そして、9月とはいえまだ猛暑が続いているので暑さ対策は万全にしましょう。
夜なので日傘はいらないですが、ハンディファンはあると助かります。
というわけで、私が実際に調査してみて福岡市内で皆既月食を見やすい場所をいくつか見つけたので紹介します。
福岡市内で皆既月食が見られる場所3選
ここでは以下の条件をもとに、福岡市内で皆既月食を見やすい場所を探してみました。
- 南から西の方向に障害物がほとんどなく、視界が開けている
- 深夜でも入ることができる
- 深夜に開いている駐車場がある
- 光害がなるべく少ない
ぜひ参考にしてみてください!
*ここでは24時間営業の施設を紹介しますが、情報が間違っている場合もあります。
開園時間や駐車場の情報など、行く前に必ず調べてお確かめください。
シーサイドももち海浜公園 (早良区)
最初に紹介するのが早良区のシーサイドももち海浜公園です。
福岡タワーの近くにある人工ビーチです。
西の方に行くと遊歩道があり、南西方向を望むことができます。
公園自体は24時間やっていますが、公園の駐車場は7時から23時までなので別の駐車場を使いましょう。
みなと100年公園 (東区)
その次に紹介するのが東区のみなと100年公園です。
ここは南西方向が海に面しているので皆既月食の観察にぴったりです。
公園も24時間やっています。
ただ、駐車場が24時間やっていないので少し遠くの駐車場に車を停める必要があるのは残念です。
米ノ山展望台 (篠栗町)
最後に紹介するのが米ノ山展望台です。
ここは福岡市内ではありませんが、福岡市の夜景を一望することができる屈指の夜景スポットです。
それだけでなく、南西方向が開けているので皆既月食も見ることができます。
夜景と皆既月食を同時に味わえるのはここだけでしょう。
ただ、駐車場が狭いみたいなので行くなら早めがいいかもしれません。
最後に
今回は福岡市内(と篠栗町)で2025年9月8日の皆既月食を観察できる場所をいくつか紹介しました。
月の高度はそこまで低くないので、南西向きのベランダであれば月を見ることができるでしょう。
ベランダから月が見えない場合は屋上や高台まで行くか、今紹介した場所までドライブしてみてください。
私のおすすめの福岡市の皆既月食観察スポットはこの3つです:
- シーサイドももち海浜公園 (早良区)
- みなと100年公園 (東区)
- 米ノ山展望台 (篠栗町)
当日の状況によってはアクシデントも起こりうるので下見するか、早めに行って準備するようにしましょう。
特に夜景と皆既月食を一緒に見られる米ノ山展望台はおすすめです。
すごく混むと思いますが > <
では。



















