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星景写真にはコンパクト三脚がおすすめ!Velbon UT-3ARを実際に使って感じた魅力と注意点

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夜空に浮かぶ天の川や星座を1枚の写真に収めることができる、それが星景写真です。

そんなロマンあふれる星景写真に欠かせないのが三脚です。

中でも携帯性と安定性を兼ね備えたコンパクト三脚は、星空を追いかけて移動する撮影者にとって頼れる相棒になってくれます。

この記事では私が実際に使用している Velbon UT-3AR という超コンパクト三脚のレビューをします。

星景写真における Velbon UT-3AR の魅力と注意点を掘り下げて紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。

Velbon UT-3ARってどんな三脚?

UT-3ARはベルボンが展開するトラベル三脚シリーズの一つです。

Velbon公式サイト より

特にミラーレスユーザーを意識した軽量・小型設計が特徴です。

主なスペックは以下です。↓

全高:1355mm
最低高:360mm
縮長:295mm
重量:786g
推奨積載質量:1.5kg (最大荷重は6kg)
脚段数:5段/21mm径
雲台:自由雲台(アルカスイス互換シュー)
ロック方式:ウルトラロック(脚の先をひねるだけで固定)
雲台取り外し不可/クイックシューQB-3AS付属

脚を引き出していくとこんな感じになります。

1段:

2段:

3段:

4段:

私の三脚は中古で買ったもので、なぜか5段目が出なかったのでここまでです。> <

これだけ見ると、「こんな華奢な三脚、振動に弱そう」と思われるかもしれません。

ですが、実際に使ってみると数値以上の実用性があると実感しました。

圧倒的な携帯性!リュックの隙間に収まるサイズ感

まず、この三脚の最大の強みはとにかくコンパクトなことです。

伸縮比は驚異の4.6倍で、最大5段まで展開できます。

脚の先を回してひねれば脚が出てくるようになってます。

固定したいときは逆方向に回すだけでOKです。

簡単ですね。

縮長295mm・重量786gというサイズは、実際に持ち歩いてみると驚くほど小さいです。

私の場合、なんとリュックのサイドポケットや機材の隙間にスッと差し込むだけで収納できてしまいました。

「三脚は手で持ち運ぶもの」という常識が崩れてしまいます。

外付けストラップでブラブラさせたり、三脚用ホルダーに強引にねじ込むようなことをしなくてもいいので移動時のストレスが圧倒的に少ないです。

一番ありがたいのは、電車移動で大きな三脚ケースを持ち歩かなくて済むことです。

もはや Velbon UT-3AR はペットボトル1本くらいのサイズ感なので気軽に持っていけます。

この「持ち運びの気軽さ」は星景写真にとって非常に大きなメリットです。

迷わず持っていける三脚は撮影チャンスを逃さない大きな鍵になります。

実際の星空の下で感じた実力

これから紹介する写真はすべてUT-3ARで撮ったものです。

野辺山での撮影

実際に私が長野県・野辺山で星空を撮影した際、UT-3ARはその実力を存分に発揮してくれました。

2枚目の写真は狭い階段の上に三脚を展開し、下から見上げるような構図で撮りました。

階段上の狭い足場という条件下でも、脚をひねって伸ばすだけのウルトラロック方式でサッと展開できます。

自在に脚の長さを変えられるので非常に便利です。

わずか10秒ほどで設置が終わり、暗い環境でも迷わず操作できました。

このとき特に効果的だったのが、最低高(約360mm)での撮影です。

カメラを地面近くに置くことで、地面から空を仰ぎ見るようなダイナミックな構図を作ることができました。

ローアングルの星景写真は空の広がりをより印象的に演出できる構図としておすすめです。

城ヶ島での撮影

野辺山のときはほとんど風が吹いていない状態での撮影でしたが、その次に城ヶ島に天の川を撮りに行ったときは風がかなり激しかったです。

ですがUT-3ARの強みは最低高のときに存分に発揮されます。

三脚の高さが地面と近くなることで風を受ける面積が減り、重心が下に移動するので安定性が抜群になります。

その結果、このような写真を撮ることができました。

時々突風が吹くような厳しい環境でしたが、一度も三脚が倒れることはありませんでした。

雲台の快適さが撮影効率を大きく変える

UT-3ARに搭載されているのはシンプルな自由雲台です。

この雲台が本当に快適なんです。

私は以前3軸調整ネジが可能な別メーカーの雲台を使用していましたが、どのネジが何の方向なのか毎回迷ってしまい、構図決めに時間がかかることが多々ありました。

暗がりでネジの方向がわからなくなり、ネジを締めたのに固定されずにカメラがだらんと垂れ下がるような場面が多くなってしまいました。

これはかなりのストレスで、ひどいときは10分以上迷うこともありました。

かなりしんどかったです…🥺

その点UT-3ARの自由雲台はたった1つのノブを緩めるだけで全方向にスムーズに動かせるため、暗い夜空の下でも直感的に構図調整ができ、ミスもなく非常に快適です。

「たった1つのノブで固定とかグラグラしないの?」と思われるかもしれませんが、グラグラしません。

サッとノブを締めるだけでがっちり固定され、構図を変えたいときはノブを緩めれば自由にカメラを回すことができます。

これは非常に快適ですね。

クイックシューには脱落防止ネジもついていて、ネジを緩めた瞬間にカメラが脱落する事故も防いでくれます。

正直私には3軸調整ネジは必要ありませんでした。

自由雲台の魅力を知ってからはもう昔には戻れません。

実際、野辺山には星景写真用で2つの三脚を持ち込んでいたのですがUT-3ARしか使いませんでした。

階段の上でも脚の先を緩めて素早く展開し、自由雲台でサッと構図を決められました。

時間の流れで景色が変わってしまう星景写真にとって、タイムロスは命取りです。

シンプルな構造の機材が一番扱いやすいと思います。

フルサイズミラーレスと大口径レンズの組み合わせでもOK

私が使用している機材は Nikon Z6IIとNIKKOR Z 20mm f/1.8 S というフルサイズミラーレス+広角大口径レンズの組み合わせです。

このセットは約1.2kg程度と比較的軽量な部類ですが、UT-3ARの推奨積載質量1.5kg以内にしっかり収まり、問題なく安定して使用できました。

長時間露光でも構図がずれることなく、雲台の固定力も安心感があります。

星景撮影に求められる精度をコンパクトな三脚で実現できたことに驚きました。

星景写真以外に風景写真で使用することもありますが、2kgくらいでも全然大丈夫です。

望遠レンズを使う場合も三脚座を使って重心を安定させれば問題なく使えますよ。

最大高ではやや不安定になることも

とはいえ、UT-3ARにも弱点はあります。

4段伸ばしたあたりで全体が華奢になり、風のある場所では不安定になってしまいました。

実際に使うなら4段までが限度でしょう。

これは軽量設計ゆえの宿命とも言える部分で、最大高での使用は「どうしても必要な場合だけ」に留めるのがいいです。

3,4段までの高さで使う分には非常に安定していて、風の影響も少なく安心して使用できます。

まとめ:Velbon UT-3AR は携帯性・操作性・実用性が絶妙!

Velbon UT-3ARは星景写真に必要な要素をすべてコンパクトに凝縮した優秀な三脚です。

・驚異の収納性でどこでも持ち運べる

・直感的に使える自由雲台で素早く構図を決められる

・ローアングル撮影に強く、星空に迫るような構図が撮れる

・フルサイズミラーレスにも対応可能な安定性

旅・登山・遠征など、「荷物を減らしたいけど妥協はしたくない」というフォトグラファーにとってまさに最適解の一本です。

星景写真をもっと自由に、もっと楽しく撮るための心強い相棒になってくれると思います。

ぜひ入手して、あなたの手で Velbon UT-3AR の便利さを確かめてみてください。

では。

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