レモン彗星(C/2025 A6)を千葉県で見るには?おすすめの場所を一気に紹介!
最近はレモン彗星(C/2025 A6)が話題です。
私のもとにも「レモン彗星を見たいです」というお問い合わせが多くきています。
そこで、今回は千葉県でレモン彗星を見れるおすすめの場所を一気に紹介します。
観測のポイントも紹介しているのでぜひ参考にしてください。
レモン彗星とは?
2025年に地球へと接近するレモン彗星(C/2025 A6 Lemmon)は、アメリカ・アリゾナ州にあるマウント・レモン天文台で2025年1月3日に発見された新彗星です。
名前のLemmon(レモン)は果物のレモンではなく、発見地である山の名前に由来しています。
周期が数百年から千年以上と推定される非周期彗星に分類され、今回の接近は人類が生きている間に一度きりの貴重なチャンスとなります。
彗星は太陽系の外縁部に存在する氷と塵の塊が太陽に近づくにつれてその氷が昇華し、ガスや塵が尾を引いて光り輝く天体です。
つまり、太陽に近づくにつれて明るくなるのが彗星の特徴です。
レモン彗星も例外ではなく、近日点(太陽に最も近づく点)へ向かう軌道の中で太陽熱によってコマ(彗星の頭部)が活発化し、長い尾を伸ばしていく様子が予想されています。
現在の観測データでは近日点距離が約0.53AU(地球から太陽までの距離の約半分)で、太陽にかなり接近する軌道を描いています。
このため、条件が整えば肉眼や双眼鏡でも観察できる明るさに達する可能性があります。
詳しくはこの記事でも書きました↓
明るさについては、天文学者の間でも議論が分かれています。
国際天文学連合(IAU)や日本のアマチュア観測者ネットワークでは最大光度が+4等級前後と見積もられていますが、彗星は非常に気まぐれな天体です。
核の活発さやガス放出量によって実際の明るさは大きく変化します。
過去の例では同じくマウント・レモン天文台で発見された C/2012 F6 も当初の予測を上回る明るさを見せたため、今回のC/2025 A6も化ける可能性があるとして注目されています。
レモン彗星の軌道は北半球から見やすく、10月上旬から中旬にかけては未明の北東の空に現れ、10月下旬から11月初旬にかけては日没後の西の空に姿を見せると予測されています。
特に10月21日前後は地球最接近(約0.58 AU)のタイミングにあたり、この時期が観察の最盛期となります。
10月21日はちょうど新月期にも重なり、月明かりの影響を受けないので条件が良ければ暗い空の下で尾を引く姿をとらえられるかもしれません。
また、今回のレモン彗星は2025年に次々と出現する明るい彗星の中でも特に注目されています。
年初の C/2024 S1 (ATLAS) や秋の C/2025 R2 (SWAN) などと並んで、2025年は彗星ラッシュの年と呼ばれています。
その中でもレモン彗星は地球からの距離・明るさ・方角のバランスが良く、観察・撮影ともに最も条件が整いやすいものといえるでしょう。
「レモン彗星」とはいえ、果実のように鮮やかな黄色をしているわけではなく、その色は放出されるガスや塵の成分によって淡く緑がかった光を放つと予想されています。
肉眼でも緑色のコマが見られるか注目したいですね。
まとめると、レモン彗星は2025年で最も注目されている彗星です。
運がよければ肉眼でもその姿を見られるでしょう。
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見える時期と方角
レモン彗星は2025年10月から11月にかけて日本で観測の好機を迎えます。
ただし、いつ・どの方角に見えるのかによって観察条件が大きく変わるので時期ごとの特徴を押さえておくことが大切です。
まず、10月前半は夜明け前の未明に北東の空に姿を現します。
こんな感じです↓

日の出前の2〜3時間ほどが観測のチャンスで、明け方の澄んだ空気の中、地平線付近から昇ってくる彗星を探すことになります。
この時期は夜明け直前まで粘れば高度が少しずつ上がるため、双眼鏡を使えば発見できる可能性があります。
特に空の透明度が高い秋晴れの日や、空気が乾燥している日には観測の条件が良くなるでしょう。
また、10月前半は月が明るいですが明け方には西の方にいるのでほとんど影響がありません。
レモン彗星狙いなら10月前半は月の影響はそこまで気にしなくていいでしょう。
この時期は望遠鏡を使って彗星を撮影したい人に特におすすめです。
一方で、10月後半以降は観測の状況が大きく変わります。
今度は未明ではなく、日没後の西の空にレモン彗星が姿を現すようになります。
こんな感じです↓

ただ、日によっては北西寄りに現れたり南西寄りに現れることもあるので注意しましょう。
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この時だと夜ふかししなくていいので多くの人にとって観測しやすい条件ですね。
仕事帰りや学校帰りでも空を見上げれば発見できるチャンスがあります。
夕暮れの残照が落ち着き、空が暗くなり始める18時台から20時台が狙い目の時間帯となります。
しかも10月21日が新月であるため、その前後の数日間は月明かりの影響がなく最も条件の良い観測タイミングになります。
この時期には彗星が最も明るいと予測されていて、肉眼で確認できる可能性も十分あります。
特に光害の少ない郊外や海辺であれば、肉眼でも尾を引く彗星の姿を見ることができるかもしれません。
つまり、本格的に彗星を写真に収めたい天文ファンであれば10月前半の未明が狙い目であり、気軽に肉眼や双眼鏡で楽しみたい一般の観測者にとっては10月後半から11月初旬の日没後が最適な観察タイミングだと言えます。
どちらを選ぶにしても観測前には必ず天気予報を確認し、空が暗くなる条件を選ぶことが成功の鍵です。
できるだけ空が暗い田舎に行くことも大事ですね。
詳しくはこの記事にも書きました↓
ここからは10月後半にレモン彗星を見れる場所を千葉県内で紹介していきます。
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千葉県からレモン彗星を見るおすすめの場所
10月後半、レモン彗星は日没後の西の空に姿を現します。
地平線スレスレに見える予測ですが、千葉県は海に面している場所が多いので心配いりません。
ここではおすすめの場所をいくつか紹介します。
高滝湖展望台 (市原市)
最初に紹介するのが高滝湖展望台です。
ここは無料開放されている展望台で、頂上からは360°を見渡すことができます。
見晴らしのよさで言えば千葉県トップクラスです。
景色もいいので興味のある人は行ってみてください。
高滝湖PAのすぐ近くなのでアクセスもいいですよ。
野島崎 (南房総市)
次に紹介するのが千葉県の最南端の野島崎です。
ここは空の暗さで言えば千葉県トップクラスです。
天気がよければ天の川をはっきりと見ることができるでしょう。
海に面しているので、海と一緒にレモン彗星を撮りたい人にはぴったりです。
ちなみに、彗星の観察には双眼鏡がおすすめです。
もちろん肉眼でもレモン彗星が見える可能性がありますが、双眼鏡を使うとより見られる確率が上がります。
しかも拡大して見られるので、彗星の尾もはっきりと見られるでしょう。
詳しいことはこの記事で書いたので読んでみてください↓
最後に
今回は千葉県でレモン彗星を見れる場所をいくつか紹介しました。
特に野島崎の空は本当に暗いので、日が沈んだら無数の星々を見ることができるでしょう。
余裕がある人は行ってみてください。
では。
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九十九里浜は空が暗く海沿いですが、東側が海で西側は陸地です。そのため西側の見晴らしが悪く、レモン彗星は見えづらいです。