11月の夜を彩るしし座流星群。

毎年多くの流星が夜空に見られます。

とはいえ京都・大阪・奈良・和歌山だと関西圏の街明かりの影響が大きく、「どこへ行けばよく見えるの?」と迷う人が毎年多くいます。

そこで、この記事では関西4府県の中でも特に暗くて観測に適した場所だけを厳選して一気に紹介します。

・車で行きやすい場所
・初心者でも迷わない場所
・写真撮影に向いている場所
・夜間でも比較的安全に滞在できる場所

を中心に、2025年の観測条件と合わせて詳しく解説します。

ぜひ参考にしてみてください。

この記事を参考にして記事を書かれる場合はぜひリンクを貼っていただけると助かります。よろしくお願いしますm(*_ _)m

しし座流星群とは?

しし座流星群は毎年11月中旬に活動する代表的な流星群で、星空ファンの間では「最速の流星が見られる流星群」として特に知られています。

母天体はテンペル・タットル彗星(55P/Tempel–Tuttle)で、約33年周期で太陽の周りを公転しています。

この彗星が軌道上に残した微細な塵へ地球が突入すると大気との摩擦で光り、それが地上から観測できる仕組みです。

しし座流星群の最大の特徴は速度と大出現です。

まず、しし座流星群は流星の速度が非常に速く、約71km/sに達します。

京都と大阪を1秒未満で駆け抜けるほどの速さです。

これは主要な流星群の中でも最速クラスです。

この超高速の突入によって明るく鋭い光を放ち、数秒ほど残る流星痕が出現しやすく、観測でも写真でも大変見応えがあります。

もうひとつ、しし座流星群は「静かな年」と「歴史的な大出現」が極端に分かれるという非常に珍しい性質を持っています。

通常は1時間に10個程度と控えめな活動ですが、過去には

  • 1799年:西インド諸島で壮大な流星雨
  • 1833年:アメリカで「空が火の矢で埋まった」と記録された大流星雨
  • 1866年:ヨーロッパ全域で多数の流星
  • 1966年:1分間に数千個という観測史上屈指の大流星雨
  • 1999〜2002年:日本でも火球が多数観測された活発期

といった、文字通り夜空を覆い尽くすレベルの流星雨を何度も起こしてきました。

このような大出現が生じる理由は単なる33年周期ではなく、彗星が残したダストトレイルに地球がどれほど近づくかによって大きく左右されるためです。

トレイルは彗星接近後に濃い帯として軌道上に残り、地球がその帯をかすめるか、真ん中に突入するかによって出現数は劇的に変化します。

しし座流星群が「予測が難しい流星群」と言われる背景には、この複雑なダストトレイルの3次元構造が関係しています。

流星群の名前の由来にもなっているように、しし座流星群の放射点はしし座に位置し、夜半過ぎに昇り始めて未明に最も高くなります。

そのため、日本では毎年必ず未明から明け方が最適観測時間になります。

特に都市部では深夜のほうが空が暗くなりやすいため、関西など光害の多い地域でも未明ほど観測しやすくなります。

0時前だとしし座がまだのぼっていないのできついですね。

まとめると、しし座流星群は速度・明るさ・痕の残りやすさ・流星雨など、視覚的にも科学的にも極めて魅力的な流星群です。

普段は静かでも、強いダストトレイルに触れた年には空を埋め尽くすほどの出現を見せます。

この劇的な振れ幅こそしし座流星群が多くの人々に愛され、研究対象としても注目され続けている理由と言えるでしょう。

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今年の観測条件は?

2025年のしし座流星群は近年でもまれに見るほど観測条件が整った当たり年です!

まず極大(活動のピーク)は11月18日未明と予想されていて、日本ではちょうど放射点が高くなる時間帯と重なります。

しし座が空高く昇る4時頃は空の透明度が増し、流星が最も見やすくなるので観測時間としては文句なしのタイミングです。

さらに今年の流星観測を支える最大のポイントが月明かりの少なさです。

今年の新月は11月20日で、極大日の18日にはほとんど月の影響がありません。

しし座流星群の観測において月明かりの有無は流星の見えやすさを大きく左右しますが、2025年はその影響がほぼゼロです。

これにより、肉眼で暗い流星まで逃さず観察できる絶好の条件となります。

ただし、天文ファンが最も気になるポイントである「大出現」──いわゆる流星雨については、今年は期待されていません。

テンペル・タットル彗星が地球に接近していた1999〜2002年のような強いダストトレイルは2025年の軌道とは重ならないため、大規模な流星雨が起きる見込みはほぼありません。

しかし、大出現が起きない年であっても月明かりのない未明に極大が重なる年はかなり貴重で、通常のしし座流星群としては「最高条件の一つ」と言ってよいレベルです。

つまり、2025年は

  • 極大が未明に重なる
  • 月明かりなし

という、観測者にとって理想的な条件がそろっています。

あとは天気次第ですが、しし座流星群はピークがなだらかなので18日の前後はチャンスがあるでしょう。

このように、今年は観測条件が最良の年なのでぜひしし座流星群を見に行ってみてください。

暗い場所まで出かけないといけない理由

しし座流星群を見に行く上で、一つ注意しないといけないことがあります。

それが空の明るさです。

流星群を見ようと夜空を見上げても、都会の空では「星が少ない」と感じる人が多いでしょう。

それは星の数が減ったのではなく、人工の光による夜空の汚染によって本来なら見えるはずの星の光がかき消されてしまっているからです。

これを光害(ひかりがい)といいます。

街灯、ビルのネオン、コンビニの看板、車のヘッドライトなど、私たちの生活を支える光が同時に宇宙の光を覆い隠しています。

流星は恒星よりもずっと短く、ほんの一瞬しか光りません。

しかもその多くは暗い光度でしか輝かないため、明るい街の空では半分以上が見えなくなってしまうと言われています。

つまり、オリオン座流星群を本当に楽しむためには流れ星が見える場所まで出かけないといけないです。

少し郊外へ出るだけで、夜空の様子はまるで別世界に変わります。

完璧に暗い場所まで行くことはできなくても、都市部から少し離れるだけで見える星の数は劇的に変わるんですよね。

例えば明るい都市部では星は一年を通しても15個程度しか見えませんが、本当に暗い場所では数千個の星が肉眼で見えると言われています。

その差は想像以上です。

都会の空は常に黄色っぽく、星が隠れています。

ですが田舎では夜空が黒く、その中に浮かぶたくさんの星を見ることができます。

季節によっては天の川も見ることができるでしょう。

こんな感じです↓

私が乗鞍岳で見た夜空には無数の星々が散りばめられていて、数え切れないくらいでした。

完全に暗い環境でなくても、都市から少し離れるだけで見える星の数は全く違ってきます。

ぜひしし座流星群の夜、郊外へ足を運んでみてはいかがでしょうか。

都会で見るよりもずっと多くの流れ星に出会えるでしょう。

気になるお天気は?

今年のしし座流星群の極大は11月18日未明なので、そのとき晴れていればしし座流星群が一番よく見られます。

また、前後数日間はしし座流星群が活動するので見逃してもチャンスがあると思います。

雲量予測にはWindyが一番です。

関西の予報はこんな感じです↓

これを見る限りだと18日の天気は微妙ですが、晴れ間は十分ありそうです。

極大からずれますが特に20日の未明は快晴になりそうですね。

天気がいちばん大事なので多少日にちをずらすのも大事な戦略です。

あとはYahoo!天気とtenki.jpも見てみてください。

関西のYahoo!天気

関西のtenki.jp

関西の星空指数

ここからは実際に京都・大阪・奈良・和歌山でオリオン座流星群を見るのにピッタリの場所を紹介していきます。

暗い場所には星空を撮影している人がたくさんいます。明かりは最小限にして、懐中電灯ではなく足元を照らすヘッドライトを使うようにしましょう。

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京都府内のおすすめスポット

まずは京都府内のおすすめスポットを紹介します。

美山かやぶきの里 (南丹市)

空の暗さ:★★★☆☆
アクセスのよさ:★★★★☆

京都市内は光害が凄まじいですが、京都北部には意外と穴場がたくさんあります。

美山かやぶきの里は市街地から離れていて空が暗く、満天の星々が見られるみたいです。

京都市内から1時間半くらいでいけるので行ってみてはいかがでしょうか。

丹後海と星の見える丘公園は深夜には閉まってしまうので流星群観察はできません。

大阪府内でおすすめのスポット

次に大阪府内のおすすめスポットを紹介します。

能勢町

空の暗さ:★☆☆☆☆
アクセスのよさ:★★★★★

大阪府内ではここくらいしか空が暗い場所がありません。

ですが星空が見えるという情報があまりありませんでした。

山沿いに行けば星空が見えるかもしれません。

不安な人は行かないほうがいいでしょう。

奈良県内のおすすめのスポット

次に奈良県内でしし座流星群を見られるおすすめスポットを紹介します。

フォレストパーク神野山 (山添村)

空の暗さ:★★★☆☆
アクセスのよさ:★★★★★

奈良県で最初に紹介するのがフォレストパーク神野山です。

車で大阪市内から1時間、奈良市内から40分と極めてアクセスがいいのに空は暗いです。

天の川も見えるそうですね。

京都府や大阪府内で星空スポットを探すよりもフォレストパーク神野山に行ったほうがいいでしょう。

近年有名になってきているスポットなので安心して行けると思います。

曽爾高原 (曽爾村)

空の暗さ:★★★★☆
アクセスのよさ:★★★☆☆

次に紹介するのが曽爾高原(そにこうげん)です。

ここはフォレストパーク神野山よりも空が暗いですが、市街地からはより遠くなってしまいます。

「もっと暗い場所へ行きたい」という人にはおすすめです。

大台ヶ原ビジターセンター駐車場 (上北山村)

空の暗さ:★★★★★
アクセスのよさ:★☆☆☆☆

大台ヶ原ドライブウェイは冬季通行止めですが、2025年は12月1日から封鎖されるのでしし座流星群の時期はギリギリ間に合います。詳しい情報は調べてください。

次に紹介するのが大台ヶ原ビジターセンターです。

ビジターセンター自体は夜には閉まりますが、駐車場は冬季以外開いています。

大台ヶ原山は奈良県と三重県の県境にある山です。

ここは「関西随一」と言われるほどの空の暗さで有名で、最高の星空を求めて多くの人がやってきます。

中にはここから片道40分もかけて夜登山をする人もいるみたいです…。

ただ、あまりにも暗いので周りは撮影派などのガチ勢ばかりです。

車やスマホのライトをつけっぱなしにすると迷惑になるのでやめましょう。

明るさ調整ができるヘッドライトを持っていくのが鉄則ですね。

おすすめのヘッドライト↓

その他の持っていくべきグッズは公式LINEで質問に答えています。

和歌山県内のおすすめのスポット

最後に和歌山県内でしし座流星群を見られるおすすめスポットを紹介します。

白崎海洋公園 (由良町)

空の暗さ:★★★★☆
アクセスのよさ:★★★☆☆

最初に紹介するのが由良町の白崎海洋公園です。

ここは海沿いの公園で、展望台もあり天の川も見えます。

車で大阪市内から1時間40分、和歌山市内から50分ほどで行けるのでアクセスはいいほうです。

潮岬 (串本町)

空の暗さ:★★★★★
アクセスのよさ:★☆☆☆☆

最後に紹介するのが潮岬です。

ここは紀伊半島最南端の岬で、空の暗さは関西の中で最高レベルです。

周りに遮るものもなく、天の川もはっきりと見えるでしょう。

ただ、周りはガチ勢ばかりなのでくれぐれもマナーには気をつけてください。

最後に

今回は京都・大阪・奈良・和歌山でしし座流星群を見られるスポットを紹介しました。

京都市や大阪市内の公園でも流星群が全く見えないわけではありませんが、しし座流星群の魅力が一気に減ってしまいます。

暗い場所まで出かけることによって、最高の星空といくつもの流れ星を楽しむことができるんですよね。

めんどくさがらずに一度は暗い場所まで出かけてみてください。

きっと今まで見たこともないような世界が広がっているはずです。

私のおすすめはフォレストパーク神野山です。

アクセスがよく、人もたくさんいるので安心ですね。

また、暗い道で危ないのでヘッドライトは必須です。

おすすめはビクセンのヘッドライトなのでぜひ見てみてください↓

その他わからないことなどあれば、いつでも公式LINEで質問してください↓

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