10月21日はオリオン座流星群の極大の日です。
オリオン座流星群はペルセウス座流星群やふたご座流星群に比べれば地味ですが、毎年安定して流星を見られることで知られています。
そこで、今回は関西圏の京都・大阪・奈良・和歌山でオリオン座流星群を見るのにおすすめのスポットを紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。
Contents
オリオン座流星群とは?
オリオン座流星群は毎年10月ごろに見られる有名な流星群のひとつです。
夜空に輝くオリオン座のあたり(放射点)を中心にいくつもの流れ星が走ることからこの名前がつけられました。
オリオン座といえば冬の代表的な星座で、三つ並んだ「三ツ星」や赤く光るベテルギウスなどが印象的ですよね。
こんな感じです↓

オリオン座流星群の放射点は赤いベテルギウスの左上あたりにあります。
その近くを放射点として流星が四方八方に流れていく姿はとても幻想的です。
この流星群の正体は、実はハレー彗星(1P/Halley)が残したチリや小さな石のかけらです。
ハレー彗星はおよそ76年に一度、太陽のまわりを回っています。
その旅の途中で落としていったチリが宇宙空間に帯のように広がり、地球がその帯の中を通り抜けるときにチリが大気にぶつかって光を放ちます。
これが私たちが見ている「流れ星」の正体です。
つまり、オリオン座流星群は昔ハレー彗星が残していった軌跡の中を地球が通過している瞬間なのです。
オリオン座流星群は例年10月2日ごろから11月上旬まで活動していて、特に10月21日前後に一番多く見られます。
この活動のピークの日を極大日と呼びます。
条件が良い年には1時間に20個ほどの流れ星を見ることができます。
月明かりが少ない年や空が十分に暗い場所では30個以上見えることもあるので、できるだけ明かりの少ない場所に出かけるのがポイントです。
観察におすすめの時間は深夜から明け方にかけてです。
真夜中からオリオン座が高く昇るので、見える流星の数も増えていきます。
見上げる方向は特に決まっていません。
流れ星は放射点を中心に空のどこにでも現れるため、寝転がって空全体をゆったり眺めるのが理想的です。
時には明るく長い軌跡を残す緑色の火球も現れることがあります。
詳しい放射点の位置はこの記事で書きました↓
ほんの一瞬で消えてしまう流れ星ですが、それは何百年も前に宇宙を旅した小さなかけらが燃え尽きる瞬間でもあります。
今年の秋はぜひ夜空を見上げてみてください。
澄んだ夜空の下で、あなたもきっといくつもの願いごとをしたくなるはずです。
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今年の観測条件は?
2025年のオリオン座流星群は最高の観測条件です。
極大は10月21日で、その日がちょうど新月にあたります。
新月というのは月明かりがまったくない状況を指します。
天文ファンにとってはこれ以上ない幸運な巡り合わせですね。
流星群観測における最大の敵は月明かりです。
どんなに空が晴れていても満月に近い夜は月光が空を白く照らし、暗い流星をほとんど見逃してしまいます。
しかし2025年は月が完全に姿を消す新月期に極大を迎えるため、夜空の暗さは最高になります。
街明かりの少ない場所に行けば、漆黒の空にたくさんの星々が広がっているでしょう。
オリオン座流星群は例年10月上旬から11月上旬まで続きますが、最も多く流星が出現するのは10月21日前後の数日間です。
2025年の詳しい放射点の方角や時間はこの記事に書いたので読んでみてください↓
ですが、流星群観測では月明かりだけでなく都市の明かりも邪魔になります。
暗い場所まで出かけないといけない理由
流星群を見ようと夜空を見上げても、都会の空では「星が少ない」と感じる人が多いでしょう。
それは星の数が減ったのではなく、人工の光による夜空の汚染によって本来なら見えるはずの星の光がかき消されてしまっているからです。
これを光害(ひかりがい)といいます。
街灯、ビルのネオン、コンビニの看板、車のヘッドライトなど、私たちの生活を支える光が同時に宇宙の光を覆い隠しています。
流星は恒星よりもずっと短く、ほんの一瞬しか光りません。
しかもその多くは暗い光度でしか輝かないため、明るい街の空では半分以上が見えなくなってしまうと言われています。
つまり、オリオン座流星群を本当に楽しむためには流れ星が見える場所まで出かけないといけないです。
少し郊外へ出るだけで、夜空の様子はまるで別世界に変わります。
完璧に暗い場所まで行くことはできなくても、都市部から少し離れるだけで見える星の数は劇的に変わるんですよね。
例えば明るい都市部では星は一年を通しても15個程度しか見えませんが、本当に暗い場所では数千個の星が肉眼で見えると言われています。
その差は想像以上です。
都会の空は常に黄色っぽく、星が隠れています。
ですが田舎では夜空が黒く、その中に浮かぶたくさんの星を見ることができます。
季節によっては天の川も見ることができるでしょう。
こんな感じです↓

私が乗鞍岳で見た夜空には無数の星々が散りばめられていて、数え切れないくらいでした。
完全に暗い環境でなくても、都市から少し離れるだけで見える星の数は全く違ってきます。
ぜひオリオン座流星群の夜、郊外へ足を運んでみてはいかがでしょうか。
都会で見るよりもずっと多くの流れ星に出会えるでしょう。
ここからは実際に京都・大阪・奈良・和歌山でオリオン座流星群を見るのにピッタリの場所を紹介していきます。
京都府内のおすすめスポット
まずは大阪府内のおすすめスポットを紹介します。
美山かやぶきの里 (南丹市)
空の暗さ:★★★☆☆
アクセスのよさ:★★★★☆
京都市内は光害が凄まじいですが、京都北部には意外と穴場がたくさんあります。
美山かやぶきの里は市街地から離れていて空が暗く、満天の星々が見られるみたいです。
京都市内から1時間半くらいでいけるので行ってみてはいかがでしょうか。
大阪府内でおすすめのスポット
次に大阪府内のおすすめスポットを紹介します。
能勢町
空の暗さ:★☆☆☆☆
アクセスのよさ:★★★★★
大阪府内ではここくらいしか空が暗い場所がありません。
ですが星空が見えるという情報があまりありませんでした。
山沿いに行けば星空が見えるかもしれません。
不安な人は行かないほうがいいでしょう。
奈良県内のおすすめのスポット
次に奈良県内でオリオン座流星群を見られるおすすめスポットを紹介します。
フォレストパーク神野山 (山添村)
空の暗さ:★★★☆☆
アクセスのよさ:★★★★★
奈良県で最初に紹介するのがフォレストパーク神野山です。
車で大阪市内から1時間、奈良市内から40分と極めてアクセスがいいのに空は暗いです。
天の川も見えるそうですね。
大阪府内で星空スポットを探すよりもフォレストパーク神野山に行ったほうがいいでしょう。
近年有名になってきているスポットなので安心して行けると思います。
曽爾高原 (曽爾村)
空の暗さ:★★★★☆
アクセスのよさ:★★★☆☆
次に紹介するのが曽爾高原(そにこうげん)です。
ここはフォレストパーク神野山よりも空が暗いですが、市街地からはより遠くなってしまいます。
「もっと暗い場所へ行きたい」という人にはおすすめです。
大台ヶ原ビジターセンター駐車場 (上北山村)
空の暗さ:★★★★★
アクセスのよさ:★☆☆☆☆
次に紹介するのが大台ヶ原ビジターセンターです。
ビジターセンター自体は夜には閉まりますが、駐車場は冬季以外開いています。
詳しい情報は調べてみてください。
大台ヶ原山は奈良県と三重県の県境にある山です。
ここは「関西随一」と言われるほどの空の暗さで有名で、最高の星空を求めて多くの人がやってきます。
中にはここから片道40分もかけて夜登山をする人もいるみたいです…。
ただ、あまりにも暗いので周りは撮影派などのガチ勢ばかりです。
車やスマホのライトをつけっぱなしにすると迷惑になるのでやめましょう。
明るさ調整ができるヘッドライトを持っていくのが鉄則ですね。
おすすめのヘッドライト↓
その他の持っていくべきグッズは公式LINEで質問に答えています。
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和歌山県内のおすすめのスポット
最後に和歌山県内でオリオン座流星群を見られるおすすめスポットを紹介します。
白崎海洋公園 (由良町)
空の暗さ:★★★★☆
アクセスのよさ:★★★☆☆
最初に紹介するのが由良町の白崎海洋公園です。
ここは海沿いの公園で、展望台もあり天の川も見えます。
車で大阪市内から1時間40分、和歌山市内から50分ほどで行けるのでアクセスはいいほうです。
潮岬 (串本町)
空の暗さ:★★★★★
アクセスのよさ:★☆☆☆☆
最後に紹介するのが潮岬です。
ここは紀伊半島最南端の岬で、空の暗さは関西の中で最高レベルです。
周りに遮るものもなく、天の川もはっきりと見えるでしょう。
ただ、周りはガチ勢ばかりなのでくれぐれもマナーには気をつけてください。
最後に
今回は京都・大阪・奈良・和歌山でオリオン座流星群を見られるスポットを紹介しました。
京都市や大阪市内の公園でも流星群が全く見えないわけではありませんが、オリオン座流星群の魅力が一気に減ってしまいます。
暗い場所まで出かけることによって、最高の星空といくつもの流れ星を楽しむことができるんですよね。
めんどくさがらずに一度は暗い場所まで出かけてみてください。
きっと今まで見たこともないような世界が広がっているはずです。
私のおすすめはフォレストパーク神野山です。
アクセスがよく、人もたくさんいるので安心ですね。
また、暗い道で危ないのでヘッドライトは必須です。
おすすめはビクセンのヘッドライトなのでぜひ見てみてください↓
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丹後海と星の見える丘公園は深夜には閉まってしまうので流星群観察はできません。