群馬・栃木・茨城でふたご座流星群を見れる場所と天気を一気に紹介!
冬の三大流星群のひとつ、ふたご座流星群。
毎年安定した流星数が期待でき、初心者からベテランまで誰もが楽しめる人気の天文イベントです。
関東地方は都市が多く光害のイメージがありますが、北関東(群馬・栃木・茨城)には街の灯りを避けた絶好の観測スポットが数多く存在します。
そこでこの記事では流星群の基本情報に加えて、県ごとのおすすめ観測地・天気予報リンク・注意点を一気にまとめました。
ぜひ参考にしてみてください。
Contents
ふたご座流星群とは?
まずはふたご座流星群の基本情報から解説しましょう。
ふたご座流星群は年間で最も流れ星が多く見られる三大流星群のひとつで、三大流星群とは
- しぶんぎ座流星群 (1月)
- ペルセウス座流星群 (8月)
- ふたご座流星群 (12月)
の3つです。
中でもふたご座流星群は出現数が安定しているので当たり外れが少ないです。
特に近年は出現数が安定していて、天候さえよければ毎年確実に多くの流星を楽しめることから多くの天文ファンが心待ちにしている冬の一大イベントです。
極大(最も流星が多く流れる時間帯)には1時間あたり100個以上の流星が観測されることもあり、「流星の雨」といっても大げさではありません。
流星群とは、宇宙空間に漂う無数の塵が地球の大気と高速でぶつかることで光を放つ現象です。
その塵をまき散らした母天体が、ふたご座流星群の場合は小惑星ファエトンです。
流星群の母天体は多くが彗星であるのに対し、ふたご座流星群は小惑星由来という珍しいタイプです。
この特異性から「実は小惑星ファエトンは昔は彗星だったのではないか」といまも研究が続けられています。
ふたご座流星群の最大の魅力は流星が明るく、スピードが遅いことです。
流星群の平均速度の表を作るとこんな感じです↓
| 流星群 | 平均大気突入速度 |
|---|---|
| しぶんぎ座流星群 | 41km/s |
| みずがめ座η流星群 | 66km/s |
| ペルセウス座流星群 | 58km/s |
| オリオン座流星群 | 67km/s |
| ふたご座流星群 | 35km/s |
このように、他の流星群と比べて流星がゆっくりなのが特徴です。
なので初心者でも見逃しづらいです。
特に夜半以降は放射点(ふたご座のカストル付近)が高くのぼって空全体にまんべんなく流れ星が飛び交うため、深夜が最も見やすい時間帯です。
放射点とは流星が飛び出してくる地点のことで、ふたご座流星群の場合はここです↓

詳しくはこの記事でも書きました↓
ただ、観察するときは放射点の方向を見つめないほうがいいです。
放射点の近くでは流星が短く見えるため、放射点から遠いほど迫力ある流星を見ることができます。
基本的には空全体をまんべんなく眺めていればいいでしょう。
ずっと立って観測していると首を痛めるので、折りたたみ椅子を持っていったほうが絶対にいいです。
私のおすすめはこちら↓
この折りたたみ椅子は軽くて頑丈で、さらに畳めば驚くほど小さくなります。
そこまで高い値段ではないので、一人一個は持っておくと便利だと思います。
また、流星群はどこに現れるかわからないので双眼鏡や望遠鏡を使わないほうがいいです。
肉眼で視野を広く、空全体を眺めていれば数多くの流星に出会えるはずです。
また、12月は特に寒さが厳しい季節です。
防寒対策はしすぎるくらい十分にしていきましょう。
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今年のふたご座流星群は?
2025年のふたご座流星群は観測条件が良い当たり年です。
最大のポイントは、極大が新月から6日前ということです。
月明かりが強いと暗い流星がかき消されがちですが、今年はその心配はなさそうですね。
月の影響がまったくないわけではないですが、細い三日月なので満月や半月に比べて影響はかなり少ないです。
特に月がのぼるまでの深夜は夜空に月明かりがなく、真っ暗な空なので肉眼で見える流星の数が最高レベルです。
月は夜半過ぎに東の空に昇ってきますが、満月や半月に比べて光が弱いので視界を邪魔することはほぼありません。
特に街明かりの少ない場所へ遠征すれば空が真っ暗になり、小さな流星まで見逃さずに観測できる絶好のチャンスです。
今年の極大時刻は12月14日17時ごろと予想されています。
極大が夕方の明るい時間帯にあたるため、「え、見えないの?」と心配になるかもしれません。
でも安心してください。
ふたご座流星群は活動がとてもなだらかで、極大前後の数日間はほぼ同レベルの活発さが続きます。
13日の深夜〜14日の明け方、14日の深夜〜15日の明け方はいずれも十分にチャンスがあります。
放射点が高く昇る深夜帯こそ狙い目です。
特に今年は13日が土曜日、14日が日曜日なので家族で流星群を見に行けるチャンスがあります。
休みと流星群が重なることはかなり珍しいので素晴らしいですね。
また、ふたご座流星群は「毎年外れが少ない流星群」として天文ファンに愛されています。
今年の理想的な流星数(ZHR)の予想は1時間あたり150個なので、悪くない数値です。
今年も活発な流星群が見られるでしょう。
今年は特に
- 月明かりが弱い
- 土日の休みが重なっている
という条件が重なっているので、初心者から上級者まで自信をもっておすすめできるいい条件と言えるでしょう。
あとは天気次第です。
もし天気が合わず極大の日を逃した場合でも、ふたご座流星群はピークから少し外れても急に勢いが落ちるタイプではないため「見逃したら終わり…」という焦りは不要です。
極大前後の数日間でも多くの流れ星が期待できます。
観測にあたっては、防寒と安全な移動が大前提です。
特に北関東(群馬・栃木・茨城)では深夜の冷え込みが厳しく、標高の高い場所へ出かける場合は路面凍結も想定してください。
ですがスタッドレスタイヤとチェーン携行を忘れずに行けば大丈夫です。
しっかり準備して挑めば、今年はきっと「忘れられない夜」になるはず。
まとめると、今年のふたご座流星群は素晴らしい観測条件です。
夜空を見上げたら必ず感動が待っています。
ぜひこのチャンスを逃さず、美しい冬の夜空を楽しんでください。
ふたご座流星群の2つの楽しみ方
ふたご座流星群を楽しむ方法には、大きく分けて2つあります。
ひとつは「家のベランダで気軽に眺める」、そしてもうひとつは「街の灯りから離れ、真っ暗な場所まで遠征する」ことです。
どちらにも魅力があり、ライフスタイルや移動手段に合わせて自由に選べるのがこの流星群の大きな魅力です。
まず、気軽に楽しむ方法としておすすめなのが自宅のベランダや庭、公園などでの観測です。
特別な装備は必要なく、暖かい飲み物と折りたたみ椅子を用意して上を見上げるだけです。
慣れた場所で、短時間でも気軽に参加できます。
流星は基本的に肉眼で見えるので、双眼鏡も望遠鏡も不要。
「寒いし遠出は難しい」という人でも楽しめるのがこの方法の最大のメリットです。
特に都市部ではビルの影響や光害で空が明るくなりがちですが、一瞬でもスッと流れる光に出会えたときの感動は格別。
忙しい日常のなかでふと立ち止まって夜空を見上げるだけでも、心がすっと軽くなります。
繰り返しになりますが、地面に座り込んだり寝転がるとあっという間に体温を奪われるので必ず折りたたみ椅子を用意しましょう。
この椅子は座り心地がよくておすすめです↓
一方で時間や体力、そして少しの冒険心がある方に強くおすすめしたいのが暗い場所まで遠征して極上の星空を堪能することです。
街明かりの影響が少ない山間部や海岸に足を運ぶと普段は見えない星々が空一面に広がり、まさに天然のプラネタリウムが頭上に現れます。
流れ星だけでなく天の川や冬の星座までくっきりと輝き、その美しさに言葉を失うほど。
目が慣れてくると肉眼でも無数の星が見えてきて、「本当の夜空はこんなにも美しいのか」と驚くはずです。
流星の出現数も都市部とは段違いで、光害が少ない場所では1時間に100個以上の流星を見れる可能性があります。
空の広さ、星の数、そして突然走る光の軌跡……それらのすべてが人生で忘れられない一夜になるはずです。
どちらが正解ということはありませんが、もし可能であれば私は断然極上の体験ができる遠征観測をおすすめします。
きちんと準備を整えて暗い場所へ向かえば、まるで宇宙と直接つながっているかのような深い感動に包まれます。
そしてその体験は写真や動画には収まりきらない、その場にいた人だけが味わえる特別な時間になります。
寒さが厳しい冬だからこそ空気は澄み渡り、星の輝きは一年で最も美しい季節です。
ぜひふたご座流星群の夜は星空を見上げてみてください。
きっと一生の思い出になることでしょう。
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気になるお天気は?
今年のふたご座流星群の見頃は12月13日から12月15日なので、そのとき晴れていればふたご座流星群が一番よく見られます。
また、前後数日間はふたご座流星群が活動するので見逃してもチャンスがあると思います。
雲量予測にはWindyが一番です。
北関東の予報はこんな感じです↓
この記事を書いているのが12月初めなのでまだわかりません。
ただ、天気がいちばん大事なので多少日にちをずらすのも大事な戦略です。
あとはYahoo!天気とtenki.jpも見てみてください。
ここからは実際に北関東(群馬・栃木・茨城)でふたご座流星群を見るのにぴったりの場所を紹介していきます。
群馬県内でおすすめのスポット
まずは群馬県でふたご座流星群を見るのにおすすめのスポットを紹介します。
県立ぐんま天文台 (高山村)
空の暗さ:★★★★☆
アクセスのよさ:★★★★☆
最初に紹介するのが高山村の県立ぐんま天文台です。
高崎市や前橋市からのアクセスが非常によく、車で1時間以内で行けます。
天文台へのルートである渋川下新田線も冬季規制が行われないので安心です。
また、13日夜にはふたご座流星群観望会が行われます。
極上の星空の下で天文台の人から解説を聞いたり、超巨大反射望遠鏡で惑星を見れるチャンスもあるみたいです。
ぜひ家族や友達同士で行ってみてはいかがでしょうか?
公式サイトはこちら
嬬恋村
空の暗さ:★★★★☆
アクセスのよさ:★★★☆☆
次に紹介するのが嬬恋村です。
群馬県の最西端の村で、周りにほとんど街明かりがありません。
星景写真の撮影スポットもたくさんあって人気です。(詳しくは調べてみてください)
現在は冬季規制の情報は確認できませんでしたが、積雪により通行止めになる可能性があります。
必ず最新情報を確認してから行くようにしてください。
なお、星景写真目的でなければ嬬恋村は寒さをしのげる場所がないので県立ぐんま天文台のほうがいいと思います。
星景写真目的であれば最高の場所です。
栃木県内でおすすめのスポット
次に栃木県でふたご座流星群を見るのにおすすめのスポットを紹介します。
星野河川公園 (栃木市)
空の暗さ:★★★☆☆
アクセスのよさ:★★★★★
最初に紹介するのが栃木市の星野河川公園です。
24時間開放でトイレもあるので安心して星空観察できると思います。
市街地には近いですが、宇都宮市などの都心部よりかは遥かに多くの星空が見えるはずです。
戦場ヶ原 (日光市)
空の暗さ:★★★★★
アクセスのよさ:★★★★☆
続いて紹介するのが日光市の戦場ヶ原です。
北関東ではトップクラスの空の暗さで、文字通り極上の星空が待ち受けています。
私は行ったことがないですが、他の人の写真などを見てみても天の川のもやもやが極めてはっきり写っているのがわかりました。
宇都宮市からも1時間ちょっとで行ける距離なので、もしよければ行ってみてください。
冬季規制の情報はなさそうですが、常に最新情報をチェックして、必ずスタッドレスタイヤとチェーンを持っていきましょう。
不安な場合は星野河川公園がおすすめです。
茨城県内でおすすめのスポット
最後に茨城県内でおすすめのスポットを紹介します。
花立自然公園 (常陸大宮市)
空の暗さ:★★★★☆
アクセスのよさ:★★★★★
茨城県で紹介するのが常陸大宮市の花立自然公園です。
Googleでは営業時間が10時00分~16時30分と表示されていますが、あくまで施設の営業時間であって公園自体は24時間入れるらしいです。(詳しくは調べてみてください)
水戸市からもアクセスがよく、冬季規制の情報もないので安心して行けますね。
大洗磯前神社 (大洗町)
空の暗さ:★★☆☆☆
アクセスのよさ:★★★★★
星景写真を撮る人におすすめなのが大洗磯前神社です。
ここは海に浮かぶ鳥居と天の川が一緒に撮れる場所として有名です。
もしかしたら鳥居と流星が一緒に撮れるかもしれません。
ただ、水戸市に近く夜空は全く暗くないので純粋に流星群を観察したい人にはおすすめしません。
また、写真撮影をしたい人で混雑する恐れもあるので十分注意してください。
場所取りなどで揉めないようにマナーを守りましょう。
最後に
今回は群馬・栃木・茨城の北関東三県でふたご座流星群が見られるおすすめスポットを紹介しました。
空の暗さで言えばダントツで戦場ヶ原がおすすめですが、頻繁に雪が積もるので安全対策が必須です。
不安な場合は他の場所に行ってみてください。
あとは折りたたみ椅子があると便利です↓
それでは最後まで読んでいただきありがとうございました。
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筑波山はつつじヶ丘駐車場まで車で行けますが、安心して観測できる広い場所が少ないのでおすすめしません。夜空も暗くありません。